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エジプト珍道中 ①

・新渡戸 稲造 「武士道」
・藤原 正彦  「国家の品格」
・古田 英明  「ヘッドハンターとつき合う法」

今回のエジプト出張に帯同した本である。
3冊まとめて買ったのではなく、どれも別々の機会に買い求めたものである。
読むのを楽しみにしていた本であった。
しばらく書斎の本棚に積んであったが、たまたま出張が発生したので取り出したのである。
とにかく何か精神性の高い本が読みたいという心の飢えが選び出したものと思われる。

しかし不思議なもので一見共通性のないタイトルだったが、
読んでみて何か共通のものが感じられた。
日本人として失われた魂、そして人生の生き方。
苦しみもがいている自分にとっては、心洗われる書であった。

エジプトという滅多に来ることができない異国の地で読んだ、
ということも原因しているかもしれない。
ホテルのベランダから眼下のナイル川の悠久の流れをじっと見つつ、
はるかに広がるアラブならではの土色の建物、
日の入りに際しては何ともいえない温か味のある太陽のオレンジ色の光が、
この古代5000年の土地を照らしているのである。

人生を考えないわけにはいかない。

しかしイスラムの人のように、
全てはアラーの神に感謝すると言って、
ゆったりと時の流れに身を任せるのも一興である。

その地で型破れの日本人夫婦と出会った。


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当たり前の経営~指示命令系統の明確化④

 

阪神を久しぶりにリーグ優勝に導いた星野仙一監督もこのタイプです。
選手の間に入って対話を重ねるなどということは一切いたしません。
それどころか、意識的に選手とは距離を保ち、
指示命令はすべてコーチを通してということ。
食事も絶対に選手とは取らず、ミーティングも全てコーチ任せ、
ある種自己の存在を神格化してしまいました。

私はどちらかというとこのようなタイプの方が
社員もやりやすいのではないかと思っています。
欧米では役員食堂と社員食堂は完全に分かれており、
全く行くところも違います。
私が最初に勤めたホテル業界では、このような特徴が明瞭で、
日本のホテルでは支配人も社員食堂に行って
社員と一緒に団欒しながら食事を摂るという光景は珍しくありませんが、
欧米ホテルでは管理職が食事をするところは
ホテルの一番良いフランス料理の一隅で、昼から贅沢な食事をしています。
社員には絶対近づけない空間です。
ここで幹部連中と食事を摂りながら的確な指示命令を出し、
あとは管理職にすべてを任せるのです。
彼らの頭の中には社員とダイレクトにコミュニケーションを取る、
などという発想は毛頭無いのです。

日本の経営者は
このやり方は日本には馴染まないといって一考もしませんが、
学ぶべき点もあると思います。
単に安心感を求めるために
社員と直接コミュニケーションを取るというのならそれも良いのでしょうが、
①指示命令系統の混乱
②次代を担う中間管理職の育成
という観点は失ってはならないのです。
それは自分で自分の首を絞める結果になります。
それよりもやはり、その時間とエネルギーがあるなら、
外に向けて行動すべきではないでしょうか。


 
この頃のエピソード

◎ 『わし、もう平社員とは会わん、飯も食わん、星野スタイルで行くんや。
   格好ええな、部下と一線を画すというのは』
■ 『社長なんでまた、急に態度変えたとです?』
◎ 『阪神の星野監督の部下操縦術という本を丹念に読んだんや。
   彼は直属の部下であるヘッドコーチとのみといろいろ話をして、
   後はすべてコーチ任せ。
   選手には恐怖感を与えて絶対的な存在となっているんよ、
   わしもそうなりたい』
■ 『社長は当社のワンマン社長ですから、そういう存在ですタイ。
   それで会社も大きくなりもうした。
   バッテン、ワンマン体制では今後上場するにしても組織が持たんから、
   部下に権限を委譲し、
   もっとオープンな会社組織にしようと思っていたんではなかったとですか?
   最近若手と直接話をするようになったのもその一環ではなかっとですか?』
◎ 『そや、今までと違うて少し平社員の言うことも聞いてやろうと思って、
   昼時管理職に対する苦情相談会を開いていたんやが、
   ちょっと方針を変えて、星野スタイルにしようと思ったんや。
   そうじゃないと社員を飛ばすにも情が先に入ってしまってうまくいかんやろ?』
■ 『そらまた180度違いますな。
   そのいい加減さがまた社長のいいところですバイ、
   それでどないしますの?』
◎ 『もうこれからは取締役としか話はせん!
   三喜田、お前のような部長と話をするのも今回限りや、
   そう思って早よう取締役にならんといかんよ』
■ 『本当に極端ですバイ、それも何かさびしい話ですバイ』
◎ 『我慢我慢、それが大会社になるためのトラの穴や、
   覚悟しとかな、あかんぜ』
■ 『はい、要はわしら中間管理職に権限委譲して任せてくれるんですね。
   有難いことですタイ。社長、さすがポイントは抑えてますな』
◎ 『当たり前や、わしはこれから阪神星野スタイルで行くんや、
   どや格好ええやろ』
■ 『社長ひとつだけ気ー付けてください、
  会社乗っ取られんようにしないといかんですタイ』


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当たり前の経営~指示命令系統の明確化③

 

管理職が育たないということで、外部から役員や部長クラスを呼んで来ても、
結果はあまりよくなりません。
一度フラットな組織を構築し、
トップが業務上のコミュニケーションを一般社員と取り出してしまったら、
収拾がつかなくなってしまいます。
経営陣にも迷いがあります。
現場に行かなくてはならない、社員と話をしなくてはならない、
そういったプレッシャーもあり、
良い経営者の一つのモデルが、
オープンで何でも話しを聞いてくれるという理想像を作り上げてしまったので、
自分もそうしなければならないと勘違いしているのです。

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